採用は、企業と候補者がお互いを知り、惹かれ合っていくプロセスです。採用の現場では、最初の面談から、候補者に安心して本音を話してもらいたいものです。

面談の前に面接官の人となりが分かっていれば、候補者は「評価される側」として構えずに済みます。相手がどんな人で、何を大切にして働いているのかを知ったうえで話せるからです。緊張がやわらぎ、聞きたいことを準備して臨めるので、形式的な受け答えではなく、自分の関心や不安を素直に話しやすくなります。企業側も候補者の本音や志向に触れられます。お互いを見極めながら惹かれ合える面談になり、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。

ある導入企業では、カジュアル面談の前に、面接官のSNSのプロフィールや発信している記事を候補者に案内しています。ただ、面接官は選考の段階で変わるため、そのつど案内をつくる手間がかかります。

この手間が理由で、取り入れたくても見送る企業があります。実際に別の導入企業でも見送っていました。しかし先の企業の取り組みを知り、「今ならできるかもしれない」と新たに始めたいという声が上がっています。

この記事では、候補者が面接官の人となりを知ったうえで面談に臨めることを、手間をかけずに当たり前に続けるために、導入企業の現場がしている工夫を紹介します。あわせて、それをフェアパスとフェアパスチームがなぜ、どう支えているのかを書きます。

こんにちは。bgrass株式会社でBizDevを担当しているまいかです。

選考の場は、企業が候補者を一方的に見極めるだけの場所ではありません。候補者が企業やそこで働く人のことを知り、少しずつ魅力を感じて惹かれていく、大切な場でもあります。相手がどんな人なのかを知ってから対話できてはじめて、お互いの本当の姿が見えてきます。

そうした対話が生まれやすいのが、カジュアル面談です。

合否を気にせず、じっくりとフラットに話せるので、候補者も素直な関心や不安を口にできます。本当は、その後の一次面接や二次面接でも、同じように相手を知ったうえで安心して話せるのが理想です。次に会う面接官のことを知って臨めれば、候補者は本当に聞きたいことを深く聞けます。企業の側も、候補者の素の表情や本音に触れられます。

面談でも面接でも、候補者が面接官の人となりを知ったうえで、安心して話せる場をつくる。そのために、採用の現場ではどのような工夫をしているのか。今回はその話を書きます。

大切なのは、お互いを知り、惹かれ合える選考をつくること

採用は、企業が候補者を選ぶだけでなく、候補者からも選ばれるプロセスです。自社が本当に必要とする人に選んでもらうには、お互いを深く知り合える選考が欠かせません。候補者が「この会社の、この人たちと一緒に働きたい」と心から思えるところまで、です。

次に会う面接官のことを何も知らないまま面接に臨むと、候補者は「どう見られるか」「どう評価されるか」を気にします。そして、準備してきた無難な受け答えに終始しがちです。聞きたかった疑問や不安があっても口に出せないまま、選考が終わってしまいます。企業の側も、候補者の表面的な発言だけをもとに合否を判断することになります。

反対に、事前の案内で面接官の人となりを知っていれば、候補者の緊張はやわらぎます。仕事の中身や具体的な働き方、気になっていた不安まで、知りたいことを素直に質問できるようになります。

面接官の答えを聞きながら、候補者は「この会社で働く自分」の姿を具体的に思い描けます。企業の側も、候補者が何に惹かれ、何を大切にしてキャリアを歩もうとしているのか、その本音や志向に触れられます。お互いの実像を知ったうえで見極め合えるからこそ、企業と候補者が惹かれ合い、納得して選び合えるのです。

候補者に面接官を知ってもらうために、現場がしていること

ある導入企業では、候補者とお互いを深く知り合える選考をつくるために、面談や面接の前に、面接官の人となりを候補者に丁寧に伝える取り組みを続けていました。

相手を知った状態で臨んでもらえれば、候補者は聞きたいことを事前に準備できます。限られた面接の時間を、経歴の確認だけで終わらせず、お互いを見極め、惹かれ合うための時間にする。そのために、現場では次のような取り組みをしていました。

面接官の人となりを知ってもらうため、案内に面接官のプロフィールを添える

面談や面接の案内メールには、担当する面接官のSNSのプロフィールを添えていました。経歴や日々の発信を事前に見てもらうためです。候補者が面接官の人となりや価値観をつかんだうえで面接に臨めるようにしていました。

毎回ゼロから準備しなくて済むよう、テンプレートを用意しておく

案内メールに載せる内容は、面接官によって変わります。さらに、面接に至るまでの経路によっても、伝え方や必要な情報は変わってきます。スカウト経由か自己応募か、すでにカジュアル面談を経ているか、といった違いです。

こうした案内を毎回一から作っていては、丁寧な連絡を重ねるほど、採用担当者の手間が増えていきます。そこでこの企業では、面接官や経路ごとに、案内のテンプレートをあらかじめ用意していました。心のこもった丁寧な案内を、負担をできるだけ増やさずに続けるための工夫です。

一人ひとりに合った案内を届けるため、状況を確かめて送り分ける

案内メールを送るときは、採用担当者がその候補者の選考フェーズ、次に会う面接官、選考の経路を一つずつ確認します。そのうえで、最も合うテンプレートを選んで送っていました。

面接官は選考の段階が進むごとに変わります。事前に確認しておかなければ、候補者が実際に会う人とは違う面接官の情報を届けてしまうおそれがあります。その候補者がいま必要としている情報を、間違いなく届けるための確認です。

どれも、候補者が面接官のことを知ったうえで、安心して自分の言葉で話せる場をつくるために、現場が続けていた工夫です。

なぜ、面接官の人となりを伝えることにこだわるのか

選考の場では、企業は書類や面談の記録から、候補者の経歴や人となりをある程度つかんだうえで面接に臨みます。一方で候補者は、目の前の面接官がどんな人なのかを知らないまま臨むことが少なくありません。

知らない相手を前にすれば、身構えてしまうのは自然なことです。面接官の人となりを事前に伝えておくのは、候補者が過度に緊張せず、自分の言葉で話せる環境をつくるための大切な配慮です。

相手のことを知っていれば、候補者から出てくる質問も変わります。「この面接官はどんなキャリアを歩んできたのか」「日ごろどんな思いで仕事に向き合っているのか」。これが分かっていれば、表面的な逆質問ではなく、本当に知りたいことを聞けます。

そうした対話を通して、候補者は会社の魅力を、そこで働く「人」を通して感じ取っていきます。「この人と一緒に働いてみたい」という実感は、候補者の志望度を高め、入社を決める大きな理由になります。

お互いを理解したうえで話せるからこそ、候補者の本音を引き出しやすくなり、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。面談でも面接でも、面接官の人となりを丁寧に伝えることは、自社が欲しいと思う人に選ばれ、入社後もいきいきと活躍してもらうための土台です。

ただ、面接官は選考の段階ごとに変わり、候補者の経路によっても案内の内容は変わります。その中でこの手厚い取り組みを続けるには、大きな手間がかかります。

この企業でも、プロフィールだけでなく、面接官が発信してきた記事やインタビューも一緒に届けたいと考えていました。人となりをもっと深く知ってもらうためです。ただ、届けたい情報を増やすほど、案内文の作成や確認にかかる採用担当者の負担も大きくなっていきます。そうした課題を抱えていました。

面接官の人となりが伝わる案内を、手間をかけずに当たり前にする

ここからは、導入企業での実際の支援の流れをもとに、フェアパスとフェアパスチームが現場をどう支えているのかを紹介します。

テンプレートの多さから、その意図を聞く

導入の初期、この企業には、面接官や選考の経路ごとに細かく分かれた、たくさんの案内用テンプレートがありました。私たちはまず、なぜここまで細かく分けているのかを、現場の担当者に聞きました。

そこで見えてきたのが、「面接官の人となりや魅力を事前に知ってもらったうえで、面接に来てほしい」という意図でした。テンプレートの多さは、手間がかかっても候補者に伝えたい思いがあるという、現場の丁寧さの表れだったのです。

意図を生かしたまま、手間を減らすやり方を提案する

その意図を伺ったうえで、私たちは次のように提案しました。「面接官ごとにテンプレートを増やすのではなく、案内のベースとなる文章は一つにして、面接官ごとの情報を差し込む形にしてはどうか」。候補者への思いや丁寧さはそのまま生かしつつ、案内の文面を作り、選び分ける手間を減らすためです。

Playbookをつくり、面接官を指定するだけで情報が入るようにする

この提案をもとに、面接官ごとの情報を案内文へ差し込める仕組みとして、Playbookをつくりました。

ベースとなるテンプレートを用意し、Playbookを通じて、指定した面接官の情報が自動で差し込まれるように設計しています。

いまは、担当する面接官を指定するだけで、その面接官のプロフィール、SNSアカウントのURL、発信してきた記事などが案内文に入ります。面接官ごとのテンプレートをいくつも管理したり、候補者ごとに文面を選び分けたりしなくても、次に会う面接官の情報を正しく届けられるようになりました。

丁寧な採用を、手間なく続けられる形にする

欲しい人に選ばれるには、候補者一人ひとりに丁寧に向き合う姿勢が欠かせません。ただ、その丁寧さが採用担当者の手作業や負担になってしまえば、取り組みを長く続けることも、内容を深めていくことも難しくなります。

私たちが目指しているのは、現場が大切にしている丁寧さを、無理な手間をかけずに当たり前に続けられる形にしていくことです。

そのために、フェアパスの機能に限らず、採用全体の流れを見渡します。どこに手間がかかっているのか、現場が何を一番大切にしているのかを、一緒に見極めます。仕組みで支えられる部分は仕組みに任せ、細やかな気配りが必要な部分は人が支える。フェアパスとフェアパスチームは、そうした考えで企業の採用活動全体を支援しています。

案内にどんな情報を載せるか、面談や面接でどんな対話をするかを決めるのは、企業と面接官です。その思いを、手間をかけずに候補者へ届ける準備は、フェアパスとフェアパスチームが担います。この役割分担によって、面談でも面接でも、候補者が面接官の人となりを知ったうえで安心して話せ、お互いに惹かれ合える選考の場を支えています。

まとめ

候補者が面接官の人となりを知ったうえで、面談でも面接でも安心して自分の言葉で話し、お互いに惹かれ合える選考をつくる。その丁寧で温かみのある取り組みを、現場に負担をかけずに当たり前に続けられるようにする。現場が大切にしている思いを起点に、仕組みと人の両面から採用全体を支えるのが、フェアパスの採用支援です。

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