採用の現場では、入社につながるかどうかにかかわらず、候補者に「自分ときちんと向き合ってくれた会社だ」と感じてもらいたいですよね。選考中の対応は、その人が企業に抱く印象として残ります。
一方で、面接のたびに同じ説明を求められたり、伝えていた疑問がそのままになっていたりすると、企業への信頼を損ないかねません。一人ひとりが何を話し、何を気にしているのかを把握し、それに応じたコミュニケーションを取ることが大切です。
この記事では、こうした候補者体験を支えるために、採用の現場がどんな工夫をしているのか、フェアパスとチームがどう支援しているのかを、具体的な場面とともに紹介します。
こんにちは。bgrass株式会社でBizDevを担当しているまいかです。
選考では、カジュアル面談、一次面接、二次面接と、面接官が変わりながら一人の候補者とのやり取りが続きます。その中で候補者は、「以前話したことや気になっている疑問が、次の面接官にちゃんと引き継がれているか」を、やり取りの一つひとつから繊細に感じ取っています。
入社につながるかどうかにかかわらず、「自分ときちんと向き合ってくれた」と感じてもらうために、採用の現場ではどのような工夫が行われているのでしょうか。今回はその話を書きます。
候補者のこれまでを次につなぐために、現場がしている工夫
ある導入企業では、候補者が話したことや抱いている疑問を、次の面接でもきちんと受け止められるようにしていました。面接官が変わっても、候補者が最初から説明し直さずに済み、気になっていることを置き去りにせず選考を進められるよう、カジュアル面談から一次面接の間に、次のような工夫をしていました。
- カジュアル面談で、候補者が知りたいことや気になっていることを聞く 面談で話した内容や疑問点を、次の面接官へ引き継ぐ情報として残します。
- 面談後に生まれた疑問も伝えられるよう、次の案内にアンケートを添える 一次面接の日程調整の案内には、面談の感想や疑問点を回答できるアンケートを組み込んでいました。カジュアル面談を経ていることや応募した求人に合わせて、案内文も使い分けていました。
- 候補者の声を次の面接に活かせるよう、前日に回答内容を確認する 面接前日にアンケート情報が整理されて届き、候補者が面談をどう受け止め、何を気にしているのかを確認します。
- 回答がまだの場合も、疑問や感想を伝える機会を改めて案内する 未回答のタイムラインを担当者が確認し、候補者へ個別にリマインドを送ります。
- アンケートが未回答でも、それまでに話してくれたことは次の面接官へ届ける 回答がある場合はその内容を、未回答の場合も過去の面談の申し送り事項を、面接前に面接官へ届けていました。
- 候補者が伝えてくれたことを踏まえて、次の面接で話を深める 面接官は、これまでの会話や候補者が気にしていることを把握して面接に臨みます。同じ説明を繰り返し求めることを避け、前回の話の続きや、残っている疑問について話せるようにします。
こうした準備は、候補者が伝えたことをその場限りにせず、次のやり取りでも受け止めるためのものです。面接官が変わっても「自分の話を理解して向き合ってくれている」と感じられる対応を、現場の運用で支えていました。
候補者に「ちゃんと見てもらえていない」と思わせたくない
なぜ、ここまでの手間をかけて申し送りを徹底するのでしょうか。
それは、面接のたびに同じ説明を求められたり、以前伝えた疑問や懸念が放置されたままだったりすると、候補者は「自分のことをちゃんと見てもらえていない」「一人の人間として向き合ってもらえていない」と感じてしまうからです。そう感じた候補者は、選考の中で悲しさや不快感を抱きます。
そして、選考過程での対応や体験は、入社に至るかどうかにかかわらず、「その企業に対する印象」として一生残ります。ときには、身近な知人への口コミやSNSなどを通じて、企業の評判そのものにも影響を与えていきます。
つまり、一つひとつの引き継ぎの抜け漏れが、巡り巡って大切な候補者体験を損なうことにつながってしまうのです。だからこそ、一人ひとりが何を話し、何を気にしているのかを正確に把握し、それに応じたコミュニケーションを重ねることが欠かせません。
しかし、この引き継ぎを人の手だけで完璧にやり続けることには、難しさもあります。選考が進み、面接官や担当者が変わるたびに、情報の受け渡しが発生します。採用活動に関わる人数が増えれば増えるほど、情報の受け渡し口も増えていきます。そのため、繁忙期などに連携が途切れると、悪気はなくても同じ説明を何度も求めてしまったり、疑問を解消できないまま面接が終わってしまったりするリスクが高まるのです。
候補者が伝えてくれたことを、次の対応に活かすために
面談で伝えた疑問や気になっていたことに、次の面接で触れてもらえる。それだけで候補者は、「自分の話を受け止めてもらえている」と感じられます。面談のあとに生まれた疑問も伝える機会があり、その内容に応じてやり取りが進んでいく。その積み重ねが、一人ひとりと丁寧に向き合うことにつながります。
先ほど紹介した企業のアンケートや申し送りも、そのための工夫でした。目的は、情報を面接官に届けること自体ではありません。その先の面接で、候補者の関心や不安に応じた会話ができるようにすることにあります。
私たちが支えたいのも、候補者が伝えてくれたことを、日々の連絡や面接での対応に活かせる採用の現場です。
「選考に進みたい」「進んでよかった」と思ってもらえる対応を、一つひとつ支えるフェアパスの支援
この企業では、カジュアル面談後の候補者が次の選考に進みたいと思え、一次面接でも「進んでよかった」と感じられるよう、案内から面接準備までを整えています。フェアパスは、そのために必要な対応を現場とともに支えています。
- 候補者の関心や疑問を次の面接に活かせるよう、AIが面談記録から申し送りを作成する 現場が記録した面談内容をもとに、フェアパスが申し送りの作成を支援します。候補者が何に興味を持ち、何を気にしているのかを、次の面接官が把握できるようにします。
- 面談後の感想や疑問を聞けるよう、AIが選考段階に応じたアンケート付き案内文を下書きする フェアパスが、候補者の選考段階と登録済みのルールに沿って、アンケートを添えた案内文を下書きします。担当者が確認して送ることで、次の選考を案内するとともに、候補者が面談後に感じたことや、その場では聞けなかったことも伝えられるようにしています。
- アンケートの未回答をフェアパスが検知し、人による個別フォローにつなげる フェアパスがアンケート未回答の候補者を「要対応」として知らせ、導入企業の採用チームが個別にフォローします。次の面接に向けて、気になっていることを事前に伝えられるよう、改めて案内します。
- 面接官が候補者の疑問を踏まえて準備できるよう、回答と申し送りをATSへ自動同期する フェアパスがアンケートの回答や面談の申し送りを、面接官が普段使うATSに同期します。面接官はいつもの準備の中で内容を確認し、候補者の関心や疑問に応じて、何を説明し、どんな話を深めるかを考えられます。
- AIが整理・共有した情報をもとに、面接官が「進んでよかった」と感じてもらえる面接に臨む 面接官は、カジュアル面談で話したことや、候補者が気にしていることを踏まえて一次面接に臨みます。同じ説明を繰り返し求めることなく、前回の話の続きや、残っている疑問に向き合いながら面接を進められるようにしています。
今までのやり方とフェアパスでの動き方の違い
こうした対応を一つひとつ積み重ねることで、候補者の「選考に進みたい」という気持ちを支え、進んだ先でも「進んでよかった」と感じてもらえるように。現場が大切にしてきたその姿勢を、フェアパスとチームで支えています。
つまずいたときも、裏側でチームが見ている
AIがいつでも100%想定どおりに動くとは限りません。
実際にあった事例として、システム側の挙動の影響で、本来は一次面接の段階に進んでいるはずの候補者が、カジュアル面談のステータスのまま止まってしまっていたことがありました。
このとき、フェアパスの運用チームがそのデータのずれにいち早く気づいて修正し、その候補者が選考や引き継ぎのフローから漏れてしまわないようフォローに入りました。採用担当者の指示どおりにAIが動かなかった場面でも、裏側のチームが先回りして見つけ出し、手厚くサポートしています。
今ある運用を変えず、必要なところだけに入り込む
この流れにおいて、フェアパスは現場の既存の運用を無理にすべて置き換えているわけではありません。
面接官はこれまでどおり、使い慣れたATSを開いて候補者の情報を確認します。すでにATSの中で評価確認などのフローがスムーズに回っていれば、フェアパスがそこに過剰に干渉することはありません。面接議事録の役割なども、必要に応じて役割を分けながら提供しています。
私たちがしているのは、今のやり方を尊重したうえで、引き継ぎが途切れそうなポイントや、本当に手厚い支援が必要な場所を見極め、そこに自然な形で入り込むことです。だからこそ、現場に負担をかけることなく、必要な情報が必要な相手にきちんと届き、面接官が変わっても、一人ひとりに寄り添った面接やコミュニケーションを続けやすくなるのです。
まとめ
入社につながるかどうかにかかわらず、候補者に「自分ときちんと向き合ってくれた会社だ」と感じてもらう。そのために、一人ひとりが何を話し、何を気にしているかを、選考全体でしっかりと引き継ぐ。それを、現場の熱意や工夫に寄り添って支えるのが、フェアパスの採用支援です。
フェアパスが、自社の採用活動においてどのように候補者体験を支えられるのか、詳しい仕組みや事例はサービスページで紹介しています。