日程調整を誰かに引き継ごうとしたとき、伝えることが思ったより多いことに気づきます。カレンダーの見方だけでなく、面接を連続させない、在職中の方には夜の枠を厚めに出す、この候補者にはこの面接官を当てる。空き枠を探す作業に見えて、実際は配慮の判断が積み重なっている領域です。フェアパスのAI日程調整は、その判断のところから配慮を持って動きます。

こんにちは。bgrassでBizDevを担当しているまいかです。 先日、ある企業との商談で、日程調整についてこのようなお話を伺いました。 現場のメンバーが面接官を務めているため、カレンダーがほとんど埋まってしまっている。日程調整ツールを入れていても出せる枠がなく、結局は動かせそうな予定を人が探して、面接官に相談している。同様のお話は、他の企業からも何度も伺ってきました。 なぜツールがあるのに、最後は手動での調整が必要になるのか。その理由は、面接の調整において機械的には決められない配慮がどうしても発生するからです。 私たちは、この配慮の部分に向き合いながら、フェアパスの日程調整機能を開発しています。

面接の日程調整は、配慮が必要な領域

もし今日、あなたのチームに日程調整を任せるアシスタントが一人入ってきたとして、最初に何を伝えるでしょうか。おそらく、単に「カレンダーの空きを探して」とだけ指示するのではないはずです。

  • 「この面接官とあの面接官、両方のカレンダーを見ておいてね」
  • 「面接が1日に連続して入ると疲れるから、少し間隔を空けてあげて」
  • 「今回の候補者はカジュアル面談だから、45分枠で調整しよう」
  • 「在職中の方だから、平日の日中ではなく夕方以降の枠を厚めに提示してね」
  • 「この候補者の経歴なら、現場リーダーの〇〇さんを面接官に当ててほしい」 伝えるべきことは、すべて相手への細かな配慮や判断基準です。日程を決めるというシンプルな行為の裏側には、毎回異なる条件が重なり、その都度人が判断を挟んでいます。

システムがどれだけ便利になっても、この配慮の領域は人が担わざるを得ないままでした。だからこそ私たちは、予定を同期するだけでなく、こうした判断そのものを代行することを目指しています。

日程調整ツールが解決してきたこと

かつては、候補日をメールで3つほど挙げて送り、返信を待ち、予定が埋まっていたらまたカレンダーを確認して出し直すという、往復に多くの時間を取られていました。これを大きく削減してくれたのが、日程調整ツールの登場です。 事前に面接用の空き枠を作成し、調整用のリンクを発行して候補者に送る。候補者がリンク先で日程を選べば、カレンダーに自動確定され、リマインドも送られる。この一連のフローによって、人事は空き枠を探す手間から解放されました。

一方で、こうしたツールはあらかじめ決められたレールに沿って進む選考を前提に設計されています。枠を作り、リンクを送り、候補者が選ぶ。このフローの中に収まっている限り、非常にスムーズに機能します。

では、先ほど挙げたような例外的な判断や細かな配慮が必要になったときはどうなるでしょうか。ツールの設計上、そこは対応の範囲外になるため、結局は人事の手元に作業が戻ってきます。 フェアパスが取り組んでいるのは、このように手戻りが発生する部分をAIが自律的に動くことによって価値を感じていただきやすくなっています。

フェアパスができること

フェアパスの日程調整は、設定を細かく操作して使うものではありません。チャット上で担当者に直接話しかけるだけで、人間の配慮が必要な処理を引き受けます。 実際の現場では、以下のようなやり取りがSlackやTeamsを通じて行われます。

1. カレンダーが2週間先まで埋まっているとき 🤖 AIアシスタント:直近で面接官の空き枠が確保できませんでした。動かせそうな社内ミーティングがカレンダー上にありますので、面接官へ予定調整をお願いする確認メッセージを作成しました。これで聞いてみますか。 👤 人事:これで送ってみて

2. すでにその日に面接が複数入っているとき 🤖 AIアシスタント:ご指定の日はすでに面接が2件入っており、連続してしまいますが問題ありませんか。 👤 人事:前後に30分は間隔を空けて調整し直して

3. 面接時間を変更したいとき 👤 人事:今回はAさんとカジュアル面談だから、45分に縮めて調整し直して 🤖 AIアシスタント:かしこまりました。45分枠でリンクを再発行します。

4. 返信がないときのリマインド 👤 人事:候補者から返信がなければ、3日後にリマインドしておいて 🤖 AIアシスタント:承知しました。3日後に自動でリマインドを送信するよう設定します。

5. リンクを送ったのに、候補者からテキストで返信が来たとき 👤 人事:候補者から「◯日か△日なら可能」とテキストで返信が来た。これで確定して 🤖 AIアシスタント:候補日を確認しました。カレンダーと突き合わせ、都合の合う日程で確定処理を進めます。

6. 候補者からリスケの連絡が入ったとき 👤 人事:候補者からリスケしたいと連絡が来た。対応お願い 🤖 AIアシスタント:元の予定をキャンセルし、面接官の空きを再アサインして日程を再提案しました。候補者宛ての返信メールの下書きも作成しています。

7. 面接官の変更が発生したとき 👤 人事:今回の一次面接、面接官をBさんじゃなくてAさんに変えて 🤖 AIアシスタント:了解しました。カレンダー上でBさんの予定を解放し、Aさんの空き枠をもとに日程を組み直します。

8. 人事も面接に同席したいとき 👤 人事:この面接、私も同席するからカレンダーに追加しておいて 🤖 AIアシスタント:承知しました。ご予定を同期し、同席メンバーとして追加します。

では、どのような仕組みでこのやり取りを実現しているのでしょうか。裏側には、5つの配慮ロジックがあります。

**カレンダーを横断する ** GoogleやOutlookなど、社内で使われている複数のカレンダーを面接官全員分収集し、空き時間を把握します。

**配慮のロジックで枠を選ぶ ** 前後の予定と連続になるのを避けたり、移動時間を確保したり、特定の面接官に負担が集中しないよう枠を分散します。

**重複はあえて確認する ** 候補者が指定した日時が既存の予定と重なった場合、本当に動かせない予定かをシステム側で判断し、調整可能かを人に確認します。

**連絡文面を出し分ける ** 人材紹介会社宛なのか、候補者宛なのか、面接官向けなのか、送信先に応じて下書きを作成します。

**枠がないときは次の提案を出す ** 「枠がありません」で終わらせず、面接官と調整の交渉をするか、候補者へ別日程を提案するリンクを再発行するか、次の一手を導き出します。

特に重複の扱いは、これまで人がやってきた配慮そのものです。採用においては、社内会議をずらしてでもこの時間に面接を入れたい、という場面が確実にあります。機械的に一律で弾かないからこそ、人の意思決定を支えることができます。

操作を覚えさせるのではなく、状況を伝えれば動く

先ほどのやり取りを振り返ってみると、どれも担当のアシスタントに直接話しかけるのと同じ、自然な言葉で完結しています。管理画面を開いて面接の所要時間を設定し直したり、新しくリンクを発行し直したりといった操作は発生していません。

やり取りを行う場所も、普段社内で使っているSlackやTeamsをそのまま利用することも可能です。導入時にその企業の環境に合わせて実装するため、貴社の運用に併せて普段通りに話しかけるだけで、裏側でカレンダーを確認して動きます。

使うほど、自社のやり方を覚えていく

そして、このアシスタントの頼もしい点は、使うほどに自社独自のルールを覚えて学習していくことです。

  • このポジションの面接には、誰を優先してアサインすべきか
  • この時間帯の会議は、動かして面接の枠にあててよいか
  • 候補者の状況に合わせて、どのようなトーンの文面で案内を送るべきか こうした判断基準は会社ごとに異なります。新しく入ったアシスタントが、最初は細かく確認を取りながら進め、次第に指示を先回りして動けるようになるのと同じように、運用を重ねるほど自社の判断基準を学習し、馴染んでいきます。 ツールは人が使い方を覚えるものですが、フェアパスは自社のやり方を覚えていくパートナーです。

日程調整の担当者だけを、単独で置ける

ここまで読んで、「日程調整をAIに任せるのは魅力的だけれど、採用のやり方を大きく変えるのは大変そう」と思われた方もいるかもしれません。 ただ、フェアパスは日程調整などの役割だけを切り出して、単独で使うことができるため、採用オペレーション全体を移行する必要はありません。料金も、AI日程調整アシスタント単体で月額5万円からで、利用量に応じて変動する、人件費に近い考え方です。

まずは日程調整の担当者を一人迎えるところから始めて、実際の動きを見ていただき、そのうえで、書類選考の連絡や面接の記録、紹介会社とのやり取りなど、他の業務も任せてみたいと思われたら、必要な機能を追加していく形が取れます。フェアパス全体を使う運用に広げることもできます。

既存のシステムやRPOパートナーとの関係を保ちながら、ボトルネックになっている日程調整の待ち時間を減らしていく。チームに担当者を一人迎えるような感覚で、まずは実際の動きを見ていただくところからで構いません。 冒頭でお話しした、現場のメンバーが面接官を務めていてカレンダーが埋まりがち、というチームであれば、特に効果を実感していただけると思います。

AI日程調整のページに、8つのケースごとの動きと、一般的な日程調整ツールとの違いをまとめています。デモのご予約や資料のダウンロードも、こちらから受け付けています。▼

** 採用の日程調整を、“気配り”ごとAIへ|フェアパス ** * 空き枠を出すだけの日程調整ツールとは違う。社内調整・面接官への配慮・「この日は詰めない」判断まで、AIエージェントが実行し * * lp.fair-path.jp *

執筆者|まいか bgrass株式会社|BizDev 採用AIエージェント「フェアパス」の導入現場で、採用オペレーションの設計・改善支援に従事。フリーランスとしても複数企業の採用支援・採用戦略立案を担当し、採用実務とAI活用の両面から現場に伴走している。